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本格ミステリ 批評 藤田直哉|大学英語教科書、英米文学研究書、本格ミステリの南雲堂

『娯楽としての炎上』が第19回本格ミステリ大賞 評論・研究部門賞の候補になりました

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『娯楽としての炎上』が第19回本格ミステリ大賞 評論・研究部門賞の候補になりました

第72回日本推理作家協会賞 評論・研究部門の候補になりました。

他の候補は

【評論・研究部門】候補作
『刑事コロンボ読本』町田暁雄(洋泉社)
『娯楽としての炎上』藤田直哉(南雲堂)
『恐い女』沖田瑞穂(原書房)
『日本SF精神史【完全版】』長山靖生(河出書房新社)
『乱歩謎解きクロニクル』中相作(言視舎)

になります。 発表は4月25日です。





第19回本格ミステリ大賞 評論・研究部門賞の候補になりました。



他の候補は

【小説部門】候補作
『アリバイ崩し承ります』 大山誠一郎 (実業之日本社)
『刀と傘』 伊吹亜門 (東京創元社)
『夏を取り戻す』 岡崎琢磨( 東京創元社)
『碆霊(はえだま)の如き祀るもの』 三津田信三 (原書房)
『パズラクション』 霞流一 (原書房)

【評論・研究部門】候補作
『刑事コロンボ読本』町田暁雄(洋泉社)
『娯楽としての炎上』藤田直哉(南雲堂)
『21世紀本格ミステリ映像大全』千街晶之・編著(原書房)
『本格ミステリ漫画ゼミ』福井健太(東京創元社)
『乱歩謎解きクロニクル』中相作(言視舎)

になります。5月10日開票です。



私たちはどう生きるべきなのか?その答えは、ミステリの中にある。

現代ミステリこそがポスト・トゥルースに抗する!


娯楽としての炎上 ポスト・トゥルース時代のミステリ


藤田直哉[著]
四六判上製 296ページ 定価(本体2,200円+税)

現代日本のミステリは、民主主義とネット・ファシズムの狭間で引き裂かれながら、新しい社会のあり方、人間のあり方、倫理のあり方、論理のあり方を模索している。読者の欲望と社会のあり方とが骨絡みになったジャンルであるからこそ、ミステリがそのジャンルそのものによって価値を持つ状況になっている。
本書は現代ミステリからポスト・トゥルース時代を理解し、ポスト・トゥルース時代から現代ミステリを理解する。一挙両得な新たな試みの批評書である。

現実の政治的状況とも共有する問いに既に先駆的に挑み続けてきたジャンルがある。現代日本のミステリである。
「論理」が通じない相手、「嘘」が蔓延し人が操られ疑心暗鬼になる状況、そもそも「真相」が存在しない事件、「事実」が客観的に実在しない世界……などなどを、この十年以上、ミステリは描き続けてきた。「ポスト・トゥルース」という言葉が流行する前から、作家たちは状況を言語化し結晶化してきたし、それに対する対応・対抗の方法も模索してきた。
本書が論じたいのは、それらの作品である。
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