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可視(み)える

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可視(み)える

可視(み)える

21世紀本格宣言Ⅱ

吉田恭教 著
四六判上製 392ページ
本体1,800円

《奇想》と《不可能》を探求する革新的本格ミステリー・シリーズ 本格ミステリー・ワールド・スペシャル最新刊!! 監修 島田荘司/二階堂黎人
憎い……憎い……。この恨み、晴らさずにはおくものか……。 理不尽、執着、怨念——。稀代の幽霊画が招き寄せる死の連鎖!!

「幽霊画の作者を探して欲しい」画商の依頼を受け、島根県の山奥に佇む龍源神社に赴いた探偵の槙野康平は、その幽霊画のあまりの悍ましさに絶句する。 そして一年が過ぎ、警視庁捜査一課の東條有紀は、捜査員の誰もが目を背ける残虐な連続猟奇殺人事件を追っていた。 不祥事から警察を追われて探偵となった男と、自身の出生を呪う鉄仮面と渾名される女刑事が難事件を追う!

『可視える』は、『変若水』で見せたものとは違う、新しい方向性を示しているように思われる。『変若水』から始まる向井俊介シリーズ三部作は、過去に起きた出来事が現在に影響を与えるという因果因縁のプロットを有していた。[中略]
『可視える』は、幽霊画という因果因縁の典型のようなものを題材に取り上げながら、作中で起きる事件は因果因縁や運命といったものの影響は受けていない。そこにこそ『可視える』という作品が、これまでの吉田作品とは違うポイントとなっている。プロットの要諦にふれることになるので詳しくは論じられないが、表面的な「ホラー色」にとどまらない「ホラー色」が感じられるように思われる。(解説より:横井司)

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