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浜中刑事の迷走と幸運

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浜中刑事の迷走と幸運

浜中刑事の迷走と幸運

小島正樹 著
四六判上製 352ページ
本体1,800円

《奇想》と《不可能》を探求する革新的本格ミステリー・シリーズ 本格ミステリー・ワールド・スペシャル最新刊!! 監修 島田荘司/二階堂黎人
駐在所勤務を夢見、妄想を爆発させるミスター刑事・浜中康平とクールな相棒・夏木大介のコンビが迷走!? 「僕の妄想癖、どんどん進んでいるみたいです。どうしましょう、先輩」 「いずれ駐在所勤務になれば、治まるだろうさ」

鉄柵で囲まれたフリースクールで教師が殺害された。鉄格子の嵌まった狭い居室で学園を賛美する生徒たちに犯行は不可能。凶器は学園のはるか外にある街路樹の上方にささっていた。 群馬県警捜査一課の浜中と夏木は、事件のウラに学園の闇があると考えて捜査を開始する。

前作では倒叙形式だからこそ成立する《不可能》を小島正樹は創案した。だが、《不可能》は読者にのみ認識される問題であり、作中において浜中には認識されなかった。「《奇想》と《不可能》を探求する」というコンセプトを考えれば、正面から《不可能》が解決されなかったことに不満をおぼえる向きもあったかもしれない。しかし、小島は今作では倒叙形式を《奇想》で彩り、《不可能》とも正面から向き合った。倒叙形式に馴染んだ読者を欺き、同時にカー的な世界を期待する読者の期待に応えてみせた。(解説より:遊井かなめ)

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